2-5 横架材の検討

次に母屋や梁などの横架材の検討をしてみましょう。
横架材は固定荷重や積載荷重を、横架材の軸方向に対して垂直方向に受けることになります。この時横架材にはせん断カと横架材を曲げようとする力である曲げモ一メントが作用します。

このせん断カと曲げモ一メントのそれぞれの最大値が、下に示す式①、②で計算された横架材の強度の数値より小さければ、横架材の安全性が確認できます。

①梁のせん断強度=梁の断面積×梁の形状で決まる係数×材料のせん断強度
②梁が曲げられる強度=梁の断面係数×梁の大きさで決まる係数×材料の曲げ強度

これは言い換えれば、横架材に生じた圧縮力を断面積で割って出てきた値(これを「せん断応力度」といいます)が、「横架材の形状で決まる係数X材料のせん断強度」よりも小さければ、さらに横架材に生じた曲げモ一メントを断面係数で割って出てきた値(これを「曲げ応力度」と言います)が、「梁の大きさで決まる係数X材料の曲げ強度」よりも小さければ安全性が確認されたことになります。すなわち横架材の安全性の検証は次の式で行うことができます。

判定式

判定式

また横架材が大きくたわむと構造的にも機能的にも建物の性能を下げてしまいます。そこで建築基準法では、横架材に対し、使用上の支障が起こらないようにたわみの制限値が設定されています。
構架材に発生するせん断力や曲げモ一メント、およびたわみ量は荷重のかかり方によって異なってきます。代表的な公式を表2-14に紹介します。

たわみの制限

平12建告第1459号第2では固定荷重及び積載荷重によって、はりまたは床板に生ずるたわみの制限を支点間距離の1/250以下にすることを求めています。但し、クリープを考慮して、計算から得たたわみに変形係数2を乗ずることになっていますので実質的には支点間距離の1/500以下にたわみを制限することになります。

尚、床梁の検討をする場合に採用する積載荷重は施行令第85条の表に記載されている(は)欄の「地震力を計算する場合」の数値(住宅の居室=600N/m2)を採用することを定めています。

また「木質構造設計規準・同解説」(日本建築学会)では横架材の種類に応じ、次の変形量の規準値を設けています。

「木質構造設計規準・同解説」の推奨するたわみ制限

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