N値計算の実際

平屋のX邸、1通りの各柱に対してN値の計算をしてみましょう

N値計算の実際 説明図

N値計算の実際 平屋①

①南方向(下図左方向)からかかる力に対して引き抜き力が働くa・d・e・fに関して計算します。

1通り軸組図(東面)

a通り

例題:a通り 計算
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解答:a通り 計算
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d通り

例題:d通り 計算
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解答:d通り 計算
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残りのe・fも同様に計算します

ポイント

Aの値は柱を浮き上がらせようとする耐力壁の壁倍率から柱を押さえ込もうとする耐力壁の壁倍率の差

力が方向に作用する場合、右の耐力壁は中央の柱を浮き上がらせようとするが、左の耐力壁は、中央の柱を押さえ込もうとする。

e通り

例題:e通り 計算
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解答:e通り 計算
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f通り

例題:f通り 計算
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解答:f通り 計算
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ひきつづき、平屋X邸、1通りの各柱に対してN値の計算をします

N値計算の実際 説明図

N値計算の実際 平屋②

②北方向(下図左方向)からかかる力に対して引き抜き力が働くg・f・e・bに関して計算します。

1通り軸組図(西面)

g通り

例題:g通り 計算
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解答:g通り 計算
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f通り

例題:f通り 計算
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解答:f通り 計算
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e通り

例題:e通り 計算
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解答:e通り 計算
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b通り

例題:b通り 計算
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解答:b通り 計算
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計算過程と結果を下表の様にまとめると便利です

例題:計算過程と結果表

※壁倍率(浮):対象とする柱を浮き上がらせようとする方向に働く耐力壁の壁倍率
 壁倍率(押):対象とする柱を押さえ込もうとする方向に働く耐力壁の壁倍率

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解答:計算過程と結果表

※壁倍率(浮):対象とする柱を浮き上がらせようとする方向に働く耐力壁の壁倍率
 壁倍率(押):対象とする柱を押さえ込もうとする方向に働く耐力壁の壁倍率

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ポイント

N値が正の柱には引き抜き力が発生しますので表1-14のN値の値がここで計算したN値の値以上になっている接合方法を選択し、施工ができるかどうかを考えて、最終的に接合方法を決定。


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N値計算の実際 二階建

二階建Y邸、1通りの各柱に対してN値の計算をします

Y邸耐力壁配置図
Y邸h通り軸組図

1通り芯2階の柱を例に計算してみます。

2階1通り

例題:2階1通り 計算
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解答:2階1通り 計算
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他の柱も計算過程と結果を表にまとめましょう。

例題:計算過程と結果表
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解答:計算過程と結果表
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ポイント

1階の柱のN値は次の計算式で算出できます。

N1=A1×B1+A2×B2−L1
よって2階のAの値とBの値を計算に含めていくことを忘れないように!2階よりも下階の方の柱がより大きな力で引抜かれることになります。


▲ページトップへ 表1-13 表1-13 表1-12 表1-13 表1-13 表1-12 表1-13 表1-13 表1-12 表1-13 表1-13 表1-13 表1-13 表1-12
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